北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。
七夕である。天の川で、「おりひめ」と「ひこぼし」が一年にいちどだけ出会う夜。

そこで、朝からずっとスカンジナヴィアとブラジルの《一期一会》からうまれた音楽をきいている(こじつけもはなはだしい)。「スウェーデンのセルメン」ことギミックス。以前このブログでもとりあげたスウェーデンのジャズクラリネット奏者プッテ・ウィックマンとブラジルのシヴーカによる競演盤。あるいはまた、スウェーデンで録音されたエリス・レジーナとトゥーツ・シールマンスの「ブラジルの水彩画」。ただ、ジャケットで微笑むふたりのポートレイトは「おりひめとひこぼし」というよりはむしろ「山本カントクと泉アキ(古いっ)」のようではあるが。

ところで、おりひめとひこぼしは一年にたった一日しか逢うことをゆるされない超「遠距離恋愛」。心待ちにしていた「七夕」の夜も、いざそのときとなってみればなんとなくはにかんで、妙にギクシャクしてしまったり、伝えたい言葉がうまく伝えられなかったりと、いろんな心の機微があるはずだ。で、そんなブラジルとスカンジナヴィアの「遠距離恋愛」的出会い(=エンコントロ)だったら、ジルベルト・ジルがノルウェーの首都「オスロ」で録音したアルバム「O SOL DE OSLO〜オスロの太陽」、これにつきる。

じつはこのCD、はじめて聴いたときの印象はなんだこりゃ?といった感じで、いちど聴いたっきりラックの奥深くにしまいこんだままだったのだが、ひさしぶり(6年ぶりくらい?)に「発掘」して聴き直してみたところ、意外や意外これがなかなかおもしろい。

ノルデスチとよばれるブラジル北東部の、土の匂いがプンプンするリズムとメロディーが、ノルウェーのクールで硬質なサウンドにふれて戸惑い、おどろき、震え、よろこんでいる、その感触がリアルに伝わってくるのだ。あらためて、クレジットをみておどろいた。ノルウェーから、フューチャージャズの「生みの親」で「ジャズランド」レーベルの主宰者ブッゲ・ヴェッセルトフトがキーボードで全面的に参加している。この遠距離恋愛のような、音楽的「出会い」のおもしろさを理解するには、6年前のぼくはあまりにも「お子様」だったということか。

さて、一年ぶりの邂逅を果たした「おりひめとひこぼし」、この夜ふたりはどんなことばをかわしたのだろう?
O Sol de Oslo O Sol de Oslo
Gilberto Gil (2002/04/23)
Lightyear

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