北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。
思いのほか、Oさんが貸してくださったスクリッティ・ポリッティ(Scritti Politti)の「新作」(7年ぶり!)がすばらしく感激している。

「スクリッティ・ポリッティ」の名前をきいて「なつかしい〜」と反応するのは、おそらくオーヴァー・サーティーファイヴだろうか。そんな「オトナ」の財布の中身を狙ってか、ちかごろ80年代に活躍したバンドの再結成や、ニューアルバムのリリースといったニュースをよく耳にする。若い時分それなりに聴きこんだミュージシャンであればこそ、こうした「動き」には警戒しなければならない。ただ、昔の名前で出ています、それだけの場合もすくなくないからだ。

ぼくにとって、スクリッティもまたこうした「警戒」の対象にちがいない。けれども、CDプレーヤーが演奏をはじめたとたんそんな杞憂は吹き飛んだ。そして、不意打ちのようなよろこびが訪れる。

とてもよい。

それは、ひとことでいえば、フレッシュなのだ。そこにあるのは、「過去」に頼るでも「現在」に媚びるでもない、現在進行形のスクリッティ・ポリッティのサウンドであった。7年間というブランクを、いったいどんなふうにして過ごしていたのか予測もつかないが、その音を聴けば「このひとは、じぶんの音楽についてずっと考えてきたのだなぁ」ということが手に取るようにわかる。すくなくとも、これはけっして一朝一夕につくれるようなアルバムではない。逆にいえば、このサウンドが完成するためには7年間の発酵期間が必要だったということだ。

「スクリッティ・ポリッティってなに?」

つまりフロントマンのグリーン・ガートサイドは、そういうひとびとにこそこのアルバムを届けたいにちがいない。

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Scritti Politti (2006/07/25)
Rough Trade

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