ジャズというと、なんとなく「夜」とか「お酒」といったイメージがある。それなら、すべてのジャズというジャズがそうなのかといえば、けっしてそんなことはない。日曜日の昼下がり、たとえばコーヒーや紅茶とともにペストリーなどつまみながら聴くのが似合うジャズだってあるのだ。そういう音楽を、とりあえず「ペストリー・ジャズ」、そんなふうに名づけてみようとおもう。

デクスター・ゴードンのアルバム「GETTIN' AROUND」。
ここで聴かれるデクスター・ゴードンのテナーサックスには、人なつっこい笑顔で、大きな手で握手を求められたときのようなゆったりとした安心感がある。そして、自転車をあしらった洒落たジャケットに「(自転車を)乗り回す」といった意味のタイトルも、まさに気分は日曜日、これぞ「ペストリー・ジャズの世界」である。
アルバムにおさめられた6曲のうちでは、ミドルテンポの「Heartaches」、「Shiny Stockings」といったナンバーがいい。大股で闊歩するかのようなD・Gのサックスに、影のように寄り添うボビー・ハッチャーソンのヴァイブ。気持ちいいことこのうえない。でも、なんといっても最高なのはラストにおさめられた「Le Coifeur」。デクスター・ゴードンの自作曲だ。めくるめくような楽しさ。だれからも邪魔されない、のどかな日曜日のためのサウンドトラック。
ところでこれはちょっとした偶然なのだが、ライナーノーツによると、このアルバムが録音された1964年当時、デクスター・ゴードンはアメリカを離れデンマークのコペンハーゲンに暮らしていたらしい。かれはスタジオで、録音のあいまに本場のデニッシュ・ペストリーなどつまんだりしていたのだろうか?

デクスター・ゴードンのアルバム「GETTIN' AROUND」。
ここで聴かれるデクスター・ゴードンのテナーサックスには、人なつっこい笑顔で、大きな手で握手を求められたときのようなゆったりとした安心感がある。そして、自転車をあしらった洒落たジャケットに「(自転車を)乗り回す」といった意味のタイトルも、まさに気分は日曜日、これぞ「ペストリー・ジャズの世界」である。
アルバムにおさめられた6曲のうちでは、ミドルテンポの「Heartaches」、「Shiny Stockings」といったナンバーがいい。大股で闊歩するかのようなD・Gのサックスに、影のように寄り添うボビー・ハッチャーソンのヴァイブ。気持ちいいことこのうえない。でも、なんといっても最高なのはラストにおさめられた「Le Coifeur」。デクスター・ゴードンの自作曲だ。めくるめくような楽しさ。だれからも邪魔されない、のどかな日曜日のためのサウンドトラック。
ところでこれはちょっとした偶然なのだが、ライナーノーツによると、このアルバムが録音された1964年当時、デクスター・ゴードンはアメリカを離れデンマークのコペンハーゲンに暮らしていたらしい。かれはスタジオで、録音のあいまに本場のデニッシュ・ペストリーなどつまんだりしていたのだろうか?
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この記事へのコメント
例えるなら澤野工房的な自然な解説。温かみがあります。
moiのレビューが切っ掛けで最近1枚買ってみました。結構前ですがIvan Paduart Trioです。ブルーのジャケットが印象的でした。
個人的にカバー曲の選曲を気にしてしまう方なのですが、キース・ジャレットはもはやスタンダードに入る楽曲なんですかね?
moiのレビューが切っ掛けで最近1枚買ってみました。結構前ですがIvan Paduart Trioです。ブルーのジャケットが印象的でした。
個人的にカバー曲の選曲を気にしてしまう方なのですが、キース・ジャレットはもはやスタンダードに入る楽曲なんですかね?
2006/07/13(木) 03:08 | URL | H #-[ 編集]
> Hさん
コメントありがとうございます。
ジャズを「わかった」上であのように書いている「澤野工房」とちがい、ぼくのような「ジャズ入門者」はこんなふうにしか書きようがないというのが実際のところなのですが・・・。おなじように、ジャズにあまりなじみのない人に届いてくれるといいと思っています。
キースの曲は、ヨーロッパの若手ピアニストがよく演奏しますね。ある意味、「スタンダード」になったのかもしれません。パドゥアの場合は、F・ハーシュ、M・ハーといった、じぶんが影響を受けた、あるいは好きなミュージシャンへのリスペクトの意味で演奏することが多いようですね。
コメントありがとうございます。
ジャズを「わかった」上であのように書いている「澤野工房」とちがい、ぼくのような「ジャズ入門者」はこんなふうにしか書きようがないというのが実際のところなのですが・・・。おなじように、ジャズにあまりなじみのない人に届いてくれるといいと思っています。
キースの曲は、ヨーロッパの若手ピアニストがよく演奏しますね。ある意味、「スタンダード」になったのかもしれません。パドゥアの場合は、F・ハーシュ、M・ハーといった、じぶんが影響を受けた、あるいは好きなミュージシャンへのリスペクトの意味で演奏することが多いようですね。
なるほどです。でも岩間さんの解説は個性的だと思いますよ。
好きなミュージシャンへのリスペクトといえばちょっと前にECMから発売されたポーランドの若手ピアノ・トリオ、Simple Acoustic Trioがビョークのカバーを演っていたのが印象的でした。
好きなミュージシャンへのリスペクトといえばちょっと前にECMから発売されたポーランドの若手ピアノ・トリオ、Simple Acoustic Trioがビョークのカバーを演っていたのが印象的でした。
2006/07/13(木) 23:59 | URL | H #-[ 編集]
> Hさん
ビョークのカヴァー(!!!)ですか。
プレイヤーにとってもリスナーにとっても、ジャンルの垣根をこえて純粋に音楽を楽しめるというのは幸福なことですね。
ビョークのカヴァー(!!!)ですか。
プレイヤーにとってもリスナーにとっても、ジャンルの垣根をこえて純粋に音楽を楽しめるというのは幸福なことですね。
はじめまして。
至近距離の沿線(吉祥寺)に住んでおり、いつかカフェにお邪魔したいと思いつつ、ときどきブログをのぞいております。
"日曜日の昼下がり"に反応してしまいました。
私も昨日、自分のブログで"日曜日の昼下がり"、しかも"夏限定"でお勧めのCDを紹介したところ…。
それはボサがジャジーに編まれていて、とても耳心地がいいのですよ。
デンマークでは、ジャズがとても愛されているんですよね。
夏に行ったとき、あちこちの街角でジャズが演奏されていて、不思議でした。
絶対、デニッシュ・ペストリー、つまんでましたよ!辛党でない限り…。
またお邪魔しまぁす♪
至近距離の沿線(吉祥寺)に住んでおり、いつかカフェにお邪魔したいと思いつつ、ときどきブログをのぞいております。
"日曜日の昼下がり"に反応してしまいました。
私も昨日、自分のブログで"日曜日の昼下がり"、しかも"夏限定"でお勧めのCDを紹介したところ…。
それはボサがジャジーに編まれていて、とても耳心地がいいのですよ。
デンマークでは、ジャズがとても愛されているんですよね。
夏に行ったとき、あちこちの街角でジャズが演奏されていて、不思議でした。
絶対、デニッシュ・ペストリー、つまんでましたよ!辛党でない限り…。
またお邪魔しまぁす♪
すみません、さきほどのコメント、URLを間違えてました

Kyonoさん、コメントありがとうございます。ブログ拝見しました!スムースジャズ系がお好きなのでしょうか?
夏の日を心地よく過ごすには、なにを聴くかというのも大切な要素ですよね?お聴きになったことあるかもしれませんが、
小野リサ「ボッサ・カリオカ」
とかも最高ですよ。特に午後から日没にかけて。
夏の日を心地よく過ごすには、なにを聴くかというのも大切な要素ですよね?お聴きになったことあるかもしれませんが、
小野リサ「ボッサ・カリオカ」
とかも最高ですよ。特に午後から日没にかけて。
2006/08/24(木) 15:39 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
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