北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。

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21世紀は電子メールの時代である。しかし、それほど遠くはないむかし、しかもとてもとても長いあいだ、通信手段といえばなんといっても手紙という時代があった。

文面はもちろん、手書きの文字にもその書き手の人となりがダイレクトにあらわれる、それが手紙の魅力といえるだろう。じっさい、歴史上の人物の「手紙」にはいかにもその人物にふさわしい風格や威厳といったものが感じられるものだ。だから「〜資料館」や「〜記念館」といった施設には、かならずといっていいほどゆかりの人物がしたためた手紙が飾られているし、ときには『お宝鑑定団』といった番組でそうした手紙におもわぬ高値がつけられたりもする。

しかし、時代は電子メールである。当然、手紙にかわって、これからは電子メールこそがその人となりをあらわす重要な資料として後世に受け継がれてゆくにちがいない。

想像してみよう。

21世紀の初頭、10代を中心とした若い女性から圧倒的な支持をえたカリスマシンガ−浜崎あゆみのメール

ゆうべの客サイテーーー\(`0´)/
テンション低すぎぃぃぃ(-。-;)
 

と、顔文字が「あゆ」の心境をリアルに伝える。送信先はバンドのメンバーである「よっちゃん」こと野村義男だろうか。

こんな大スターの赤裸々なメールなら、さぞかしマニアの間で高価で取り引きされているとおもいきや、鑑定の結果は意外なほどの低値。どうやら、受け取ったよっちゃんが見せびらかそうと転送しまくったため「市場」にダブついているらしい・・・

などというのはまったくの架空の話だが、近い将来にはこんなことが現実になるのかもしれない。

あるいはまた、想像してみよう。

「改革」をスローガンに、国民から圧倒的な支持をえた内閣総理大臣小泉純一郎のメールはどんなものなのか。それが簡潔であることは、ふだんの言動からしてあきらかだろう。

断固改革。小泉純一郎

あまりに簡潔すぎて、受け取ったものはおちょくられているような気分になるのではないだろうか。心配である。

またべつのメールは、一部マスコミからの「部下に丸投げ」という批判を裏づける「決定的証拠」として後世取り沙汰されることになるだろう。

タイトルは「改革の件」。これまた簡潔きわまりないメールである。

あとはよろしく。小泉純一郎

おどろくべきことにBCCで閣僚全員に一斉送信されているのだ。これはさすがに弁解の余地はないのではないか・・・

なんていうのも、もちろんすべて架空の話ではあるのだが、こういう事態が起こりうるところに電子メール時代の恐怖がある。

21世紀は「電子メールの時代」である。メールを送信するにあたっては、よくよく気をつけなければなるまい。
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