北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。

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三遊亭萬橘師匠で「田能久(たのきゅう)」をきいた(あらすじ→「落語400文字ストーリー」様)。萬橘師は、〝親孝行〟というよりも、〝久兵衛が一人前の役者になるべく肚を決める〟までのドラマにフォーカスする。そして結果、それが〝親孝行〟につながる。〝親孝行〟はどちらかといえばオマケなのである。

役者になることを決意した倅に、反対するかわり、「田畑は売ってしまうがそれでかまわないか?」と覚悟を迫る母親も、とっさにカツラをつけて女や坊主に〝化けた〟久兵衛に対し、感心するかわりに、「上手く化けたつもりかもしれないが了見がなってない」とアドバイス(?)するうわばみ(大蛇)も、結果的には久兵衛が一人前の役者になるべく〝肚を決める〟後押しとなる。そもそも、巡業先から郷里にあわてて帰るきっかけとなる「母が急病」との手紙も、萬橘バージョンでは、他の役者に人気を持ってゆかれたことでくさった久兵衛による〝自作自演〟という趣向。

最後、うわばみが久兵衛にむかって千両箱(大金)を投げつけるのは、肚を決めた久兵衛がその後ますます芸道に精進した結果、成功して大金持ちになったことをあらわしているのだろうか。「独演会」とは銘打ってあるものの、実質的には「勉強会」というスタンスなのか、手探りの口演ではあったけれど(ネタおろし?)、いずれ、よりブラッシュアップされた〝萬橘版「田能久」〟をきける日が楽しみである。


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