北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。

2017/09123456789101112131415161718192021222324252627282930312017/11

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ひさしぶり、番組が3部制になってからは初の連雀亭。「ワンコイン寄席」は、時間が繰り上がって11時30分からの60分となった。少ない休日を有効活用できるのでありがたい。そしてきょうは、落語協会所属の二ツ目3人による落語会。

◎柳家ろべえ「もぐら泥」

こんなに入っている連雀亭は初めて見た、とろべえさん(たぶん20名以上の入り)。いつも自分が出るときはつばなれがやっとなのに、みんなつる子めあてなんでしょうとお客さんへのぼやきから、縁起がいいとされるドロボウのまくらへ。ぼやきながらも、二ツ目に昇進したばかりのつる子さんにちゃんとエールを送るいい先輩。

「もぐら泥」。店の主人と、縁の下で身動きがとれなくなった泥棒。そのやりとりを、カメラが切り替わるように交互に繰り返すやりとりが楽しい。周囲を気にしながら塀の下を掘っているときのしぐさは、どうしてなかなか堂に入っている。いっぽう、凄んだり哀願したり、捕まってからの必死の様子も滑稽だ。泥棒なのに、なんだかあまりにも可哀想でつい味方してあげたくなってしまう噺である。それにしても、ろべえさんを聴いていると、つくづく喜多八師匠のことが好きなんだなぁと感心してしまう。師匠の得意ネタをしっかり受け継ぎつつ、さらにそれがろべえさんの噺に変化していったら「殿下」としても安心、盤石の師弟関係といえそう。

◎古今亭始『時そば』

最近ミスiDで特別賞を獲ったつる子さんから、応募にあたっては色々と相談を受けたという始さん、受賞したのはある意味自分のおかげと恩を着せる。「時そば」。ひさしぶりに始さんを聴いたのだけど、相変わらずの安定感。とくに、ペラペラと愛想を述べる男の調子のいいこと! 対する、それを真似する男は「川越生まれの小江戸っ子」。ただ「『時そば』を聴いた」というよりも、ちゃんと「始さんの『時そば』を聴いた」という感じ。型は崩さないがどこか弾けてる、そこが始さんの魅力かもしれない。

◎林家つる子『壺算』

先輩から散々まくらでいじられたつる子さん、始さんとろべえさんは落語協会のオシャレ番長ツートップと持ち上げ、アドバイスが受賞に導いたのかもとその貢献を認めながらも、「つくづく賞金のない賞でよかった」としれっと逃げてみせるあたりうまい。ある落語会でのこと、開口一番で「子ほめ」をかけていたら後の出番の演者が遅れているため引き延ばすようにとの指示が出た。考えた挙句、「子ほめ」の赤ん坊の名前を「寿限無」ということにしてそのまま続けて『寿限無』に入ってなんとか急場をしのいだとのこと。そんなつる子さんは、落語を聴いていて、ある噺の登場人物とべつの噺の登場人物がもしかしたら同一人物なんじゃないか、とふと思うときがあるという。そして、(前のネタを受けて)「時そば」の男はきっとこの男と同じなんじゃないだろうかと『壺算』へ。なるほど、考えたこともなかったけれど言われてみれば……。『壺算』の男も、「買い物上手」というよりは、数字を巧妙に弄んだイタズラだもんね。初めて聴く噺家さんなのでよくわからないとはいえ、こういうつる子さんの想像力は、たとえば新作をつくったりする際にも武器になったりするのではないか。目のキョロっとした愛くるしい顔で表情たっぷりに演じるのも、自分の武器をちゃんと知っている証拠。クレバーなひとである。

先輩二人が新二ツ目に花をもたせ、新二ツ目もしっかりそれに応えてみせる、そんな趣のなごやかな会だった。

ーーー

2015年12月16日

神田・連雀亭ワンコイン寄席

ーーー

◎柳家ろべえ『もぐら泥』
◎古今亭始『時そば』
◎林家つる子『壺算』

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://moicafe.blog61.fc2.com/tb.php/2542-afc37aa2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。