北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。

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寒い。凍えるようなとはいかないまでも、冷たい北風が身にしみる。そこで引っぱりだしてきたのは、ことし二〇〇七年がちょうど没後五十年にあたるフィンランドの国民的作曲家シベリウスの、交響曲第二番のCD。

ところでこのシベリウスの「交響曲第二番」といえば、「プラティニ国際指揮者コンクール」で優勝した「千秋真一」が、そのパリ・デビューにあたってとりあげた曲ということになっている。で、それと同じく(?)、弱冠二十三歳で「第一回カラヤン指揮者コンクール」に優勝したフィンランドの指揮者オッコ・カムが、その「ごほうび」としてカラヤンの手兵「ベルリン・フィル」とともにレコードデビューを飾ったのもまた、この「交響曲第二番」である。

それにしても、このオッコ・カム指揮ベルリンフィルによるシベリウスの交響曲第二番はすごい!(しかも一枚たったの千円だ)。カムの演奏はライブもふくめたびたび耳にしてきているが、どちらかといえば手堅いアプローチをする渋い指揮者というイメージがあった。とりわけ、長身でスリムなルックス同様、その演奏もスマートで、ちょっと線の細い印象があったのだ。ところが、である。これは違う。ぜんぜん、違う。「若さゆえ」ということもあるだろうし、「お国もの」のシベリウスということもあるのだろう、とにかく自信に満ちた足取りで悠然と歩を進める堂々たるシベリウスだ。終楽章など、まったくありえないような遅さでありながら、最後までテンションが下がることがない。もちろんそれは、相手がベルリンフィルという世界最強のオケだからこそできた思い切ったテンポ設定であって、その意味ではまさに一期一会の名演奏ということになるかもしれない。

その後のカムはといえば、人望は厚いが、出世街道からはやや外れてしまった万年「課長」的なスタンスに甘んじているようにみえる。だいたい、「Virtual Finland」の「Famous Finns」の欄にかれの名前がないというのはいったいどうなっているのか?「moiのプッラを食べたかもしれない指揮者」として、ここ数年、以前にもましてカムを応援しているぼくとしてはまったく歯がゆいばかりである。ぼくの勝手な推理では、多分に「フィンランド人的気質」が影響しているのではないだろうか?いずれにせよ、ベルリンフィル相手にこれだけの熱い演奏を繰り広げられる指揮者のこと、まだまだこの先ドカン!とやらかしてくれるのではないかと密かに期待せずにはいられないのだ。

シベリウス:交響曲第2番 シベリウス:交響曲第2番
カム(オッコ) (2006/11/08)
ユニバーサルクラシック

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コメント
この記事へのコメント
一期一会の名演奏、ですか。
ブロムシュテットのベートベンの1番、
CDが到着したので、さっそく聴きました。
いいですねー。
今日、ブロムシュテット・ファンの友人とこの全集のCDの話をしましたが、
やはり絶賛してました。

そこまでオススメされたら、
オッコ・カムも買うこととします。
「ありえない遅さ」を体験してみたいと思います♪
2007/01/20(土) 00:47 | URL | リネン #-[ 編集]
こんにちは
> リネンさん

ブロムシュテット、お気に召したようで(とりあえず一番は)なによりです。あの爆安全集のおかけで多くのひとの耳に触れ、ブロムシュテットの評価が一気に上がるのでは?と思っています。もちろん、カムのシベリウスもきっとお気に召していただけるはず・・・。
2007/01/20(土) 19:38 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
私もついつい
岩間さんはオススメ上手ですね。
私もついついカートに入れてしまいました。
まだどれも手元に来てないのですが、今年はクラッシック入門してみます。千秋せんぱーい!
2007/01/22(月) 16:31 | URL | MIZUKI #-[ 編集]
聴きました
オッコ・カムのシベリス、買いました。
確かに第4楽章、アレグロ・モデラートなのに、
かなり遅い。
雄大な演奏でした。

ブロムシュテットも第6番まで聴きました。
悠然として、かつ緻密な名演だと思います。
奇をてらわらない演奏って、好感持てます。
2007/01/24(水) 10:57 | URL | リネン #-[ 編集]
こんにちは
> MIZUKIさん
お返事遅くなってごめんなさい。
ぼくがおすすめしているのは、安くて、しかも内容的にも充実している「隠れ名盤」的なものが多いので、あるいは決して一般的なものではないかもしれないのですが・・・。あと、大きいCDショップなどでは比較的見つけやすいものが多いので、時間がかかるネットショップよりも(探す手間さえ厭わなければ)いいかもしれません。

そういえば、明日夜放映の「プロフェッショナル」は指揮者の大野和士が登場します。ぼくの中で「千秋」のイメージにいちばん近いのはこの人ですね(あ、ルックスがではないですよ・・・念のため)。

> リネンさん
さっそくお聴きになったのですね。カムのシベリウスはヘルシンキフィルとの「六番」もすばらしいのですが、このベルリンフィルの「二番」は渾身の演奏という印象ですね。

最近のベートーヴェン演奏は、現代オーケストラを古楽的アプローチで振る指揮者もけっこういますが、ブロムシュテットのような堂々とした演奏を聴いてしまうと、なんだかやけに食い足りない感じになってしまいます。
2007/01/24(水) 14:52 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
昨日、ブロムシュテットさんのベートーヴェン交響曲全集が届きました。これからぼちぼち楽しんで聞いていきます。
今日の「プロフェッショナル」ですね、見よう絶対。
岩間さんのイメージに近い千秋せんぱい像・・・そして密かに指揮者好きの私には、ここからのクラッシック入門が一番楽しいのかもしれません。ルックスも似てたらすぐコンサート行っちゃいますが。
あっ、そうだ、「のだめ」の録画、友達も録ってなかったそうです。残念でした。
2007/01/25(木) 17:00 | URL | MIZUKI #-[ 編集]
う〜む
> MIZUKIさん

二千円足らずで一生つきあえるものって、たぶん世の中にそんなにないと思います。のんびり楽しんで下さい。

語学に堪能、ピアノも上手い、文学や哲学についての知識も半端でない、指揮のテクニックも華麗、おぼっちゃまっぽい、しかも着実にスター指揮者への道をばく進中・・・といった部分でゆくと、まさに「千秋」の原型かな、と。

「ルックス的に千秋」ってことは、MZUKIさんの場合「玉木宏似の指揮者」ってことですよね・・・。いませんっ(キッパリ)。

若くて、しかも活きがいいという意味では四月に来日するハーディングかなぁ↓

http://www.danielharding.com/jp/

指揮者ぽくないという意味では、ケントナガノとか・・・↓

http://www.kentnagano.com/

それとも大野さんと同い年のフランツ・ウェルザー=メストあたり?↓

http://homepage2.nifty.com/FWM-MFV/top.htm

難しい・・・
2007/01/25(木) 17:24 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
指揮者いろいろ
見ましたよー!「プロフェッショナル」
大野さん、確かにルックスは千秋せんぱいではありませんが、音楽に対する「想い」みたいなのが、千秋せんぱいを感じさせる気がしました。まっ、他の指揮者をあまり知りませんので、そう思って見ていたからかもしれないし・・・。
でも私が知ってる数少ない(誰でも知ってるかも)日本人指揮者の佐渡裕さんと金聖響さんとで考えたら、大野さんが一番千秋せんぱいですね。ルックスなら金さんが好きです(だめだ、ルックスにとらわれてしまうぅぅぅ)。
テレビで小澤さんとか佐渡さんとかを見る機会が多いので、激しいパフォーマンス?!の指揮者ばかりをイメージしてしまうのですが、大野さんはスマートですね。
ご紹介?!頂いた指揮者の中では、ハーディングさんが好みです・・・ってやっぱルックスかい!!!
でも千秋みたいなルックスの指揮者がいたら、ぜったいミーちゃんハーちゃんでサントリーホールが埋まって、本当のクラッシックファンが聞けなくなってしまうでしょ。
クラッシック音楽の質の低下になっちゃうかも。
まっ、そんな心配も不要だと思いますが。
明日はおじゃまできるかも。
2007/01/26(金) 12:53 | URL | MIZUKI #-[ 編集]
ぼくも見ました。
> MIZUKIさん

小澤さんや佐渡さんと比べて、大野さんは知的かつスマートな指揮者ですね。バトンテクニックも華麗ですよー。八月にはひさびさの東京公演もあるようです(夏休みにして行っちゃおうかなぁ・・・)↓

http://www.operacity.jp/concert/2007/index.php#070810

2007/01/26(金) 19:21 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
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