ちかごろやけに、moiの前で立ち止まるひとが多い。なので、ぼくはもしかしたら最近もっともよく「立ち止まるひと」を見ている人間のひとりと言えるかもしれない。
そんな「立ち止まるひとウオッチャー」であるところのぼくがみるかぎり、「立ち止まるひと」は往々にしてつぎのような一連の動作をとるものである。つまり、
歩みを止める→中をのぞきこむ→上を見上げる→ふたたび歩きだす
である。これを、「笑い」について分析したフランスの哲学者アンリ・ベルグソンよろしく「分析」してみると、
発見→確認(1)→確認(2)→諒解
となる。つまり、
なんじゃこりゃあああ→ああ、なるほどね→フーン
と置き換えられる。ところが、「確認(1)」が「諒解」に結びつかないため、moiの前で「立ち止まるひと」の多くはさらなる「確認」=上を見上げるという行動に出るわけだ。「なんじゃこりゃあああ」のままでは終われないという意識が、ひとを見上げさせる。
そこからもうひとつわかるのは、「立ち止まるひと」の多くは入り口の上部にお店を説明するなにものかがあると認識しているということである。そしてそれが、しばしば彼らの「なぞ」を解決する糸口になりうるということを彼らは経験的に知っているということにほかならない。かんたんにいえば、
肉屋の「上」には「肉」と書いてあるし、クリーニング屋の「上」には「クリーニング」と書いてある
そう理解しているのだ。じゃあ最初に上を見上げればいいじゃないかと思わないでもないが、ひとは得てして「奥ゆかしい生き物」なのでそうはしないのである。
話を戻すと、moiの前で「立ち止まるひと」は中をのぞき込んでもそれが「何屋」であるかわからないので、やむなく次なる確認として上を見上げることになる。しかしながら残念なことに、moiの入り口の「上」にはなにもない。場合によっては、大家さんが干している布団が目に入るだけ、である。したがってmoiの前で「立ち止まるひと」の多くは、確認の手だてを奪われ、みなどこか悲しげな表情でその場を離れてゆく。
それならば、
「うなぎ」
と「上」に書かれていたとしたら彼らはそれで「納得」してしまうのだろうかなどと、どうでもいいようなことを考え実験してみたくて仕方ないわけだが、そうなると場合によってはmoiで蒲焼きを焼かなければならなくなるので、「立ち止まるひと」を眺めては「おっ、上を見てる、見てる」などとつまらないことに感心するにとどめている。
余談だが、常連のデイヴさんは「立ち止まったひとからチャージもらえば?」などと言う。なるほど!グッドアイデア!売上倍増必至、である。
そんな「立ち止まるひとウオッチャー」であるところのぼくがみるかぎり、「立ち止まるひと」は往々にしてつぎのような一連の動作をとるものである。つまり、
歩みを止める→中をのぞきこむ→上を見上げる→ふたたび歩きだす
である。これを、「笑い」について分析したフランスの哲学者アンリ・ベルグソンよろしく「分析」してみると、
発見→確認(1)→確認(2)→諒解
となる。つまり、
なんじゃこりゃあああ→ああ、なるほどね→フーン
と置き換えられる。ところが、「確認(1)」が「諒解」に結びつかないため、moiの前で「立ち止まるひと」の多くはさらなる「確認」=上を見上げるという行動に出るわけだ。「なんじゃこりゃあああ」のままでは終われないという意識が、ひとを見上げさせる。
そこからもうひとつわかるのは、「立ち止まるひと」の多くは入り口の上部にお店を説明するなにものかがあると認識しているということである。そしてそれが、しばしば彼らの「なぞ」を解決する糸口になりうるということを彼らは経験的に知っているということにほかならない。かんたんにいえば、
肉屋の「上」には「肉」と書いてあるし、クリーニング屋の「上」には「クリーニング」と書いてある
そう理解しているのだ。じゃあ最初に上を見上げればいいじゃないかと思わないでもないが、ひとは得てして「奥ゆかしい生き物」なのでそうはしないのである。
話を戻すと、moiの前で「立ち止まるひと」は中をのぞき込んでもそれが「何屋」であるかわからないので、やむなく次なる確認として上を見上げることになる。しかしながら残念なことに、moiの入り口の「上」にはなにもない。場合によっては、大家さんが干している布団が目に入るだけ、である。したがってmoiの前で「立ち止まるひと」の多くは、確認の手だてを奪われ、みなどこか悲しげな表情でその場を離れてゆく。
それならば、
「うなぎ」
と「上」に書かれていたとしたら彼らはそれで「納得」してしまうのだろうかなどと、どうでもいいようなことを考え実験してみたくて仕方ないわけだが、そうなると場合によってはmoiで蒲焼きを焼かなければならなくなるので、「立ち止まるひと」を眺めては「おっ、上を見てる、見てる」などとつまらないことに感心するにとどめている。
余談だが、常連のデイヴさんは「立ち止まったひとからチャージもらえば?」などと言う。なるほど!グッドアイデア!売上倍増必至、である。
この記事へのコメント
その「立ち止まるひと」を、店に呼び込み、「売上倍増必至」のアイデアがあります!(ホンマです)
それは、換気扇からの排気を店の正面側に向けて出すのです。
今はたぶん、背面方向に排気されてると思うので、90度のカバーをつけて正面へ。
視覚の次ぎに、嗅覚に訴える、『野生の思考』的発想です!(笑)
それは、換気扇からの排気を店の正面側に向けて出すのです。
今はたぶん、背面方向に排気されてると思うので、90度のカバーをつけて正面へ。
視覚の次ぎに、嗅覚に訴える、『野生の思考』的発想です!(笑)
2007/02/17(土) 23:55 | URL | マンマンデー@大阪です #wo/uuruc[ 編集]
「純喫茶」と書くのはいかがでしょうか?
うなぎいいですね〜
わたしは自慢ではないですがフィンランドでうなぎの蒲焼きを食べたことがあります
またmoiに行きたいです。今度こそマスターに話しかけたいです☆
またmoiに行きたいです。今度こそマスターに話しかけたいです☆
2007/02/18(日) 02:50 | URL | hirokko #sZpm1ECI[ 編集]
「きょうは入ってみよう」と思うんだけど、あのドアが、どっち向きに開くのか押すのかな、と思うとちょっと緊張して。時間によっては、混んでいるのか空いているのか見えないときもあるし。で、・・・ちらと上なんか見たフリをして・・「こんどにしてみよう」。
ほかにもこういうヒトが?
ほかにもこういうヒトが?
2007/02/19(月) 13:09 | URL | rep #-[ 編集]
moiを自動ドアにして、おそろしく感度のいいセンサーをつけ、だれかが一瞬でも立ち止まったらただちに開くようにしてはいかがでしょう。
ドアの前だけじゃなく、窓の前に立っただけでも開いてしまう「どこでも自動ドア」です。
換気扇作戦による売上倍増、「純喫茶」の看板による3倍増に加えて、これで4倍増になることを確信しております。
ドアの前だけじゃなく、窓の前に立っただけでも開いてしまう「どこでも自動ドア」です。
換気扇作戦による売上倍増、「純喫茶」の看板による3倍増に加えて、これで4倍増になることを確信しております。
みなさま、こんにちは。寄せられた名案(迷案)の数々に痛く感動しております(笑)。
> マンマンデー@大阪さん
まさに「うなぎ屋」的発想ですね。しかし、「いい匂いだなぁ〜」と思っても、いまだその「匂い」につられて暖簾をくぐった経験のないぼくとしては、よりいっそう「立ち止まる(+恍惚とする)ひと」が増えるのではと懸念してしまいますが・・・
> リネンさん
「直球」(ややスライダー気味)ですね。知らないうちに「純」という文字の前に「不」とイタズラ書きされていたらどうしようと思うと、まったく夜も眠れません!?
> hirokkoさん
なぜよりによって(失礼)フィンランドで「うなぎ」を食べてしまったのか、その経緯が気になって仕方ありません。あと、その産地はいったいどこだったのか?とか。ぜひそのあたり次回お聞かせ下さい。合い言葉は、オーダーの際に大きな声で「うな丼ひとつ!」で。
> repさん
実は「立ち止まるひと」には、repさんのように躊躇されているひとと、本当に「何屋」かわからなくて頭上に「?」が見えるひとと、二通りいらっしゃいます。ちなみに当店は一見「敷居が高そう」ですが、一度入ってしまうと「驚くほど敷居の低い」店ですヨ。
> サマンサさん
「どこでも自動ドア」作戦ですね。もちろん、開いたと同時に「いらっしゃいませ」という音声も必要ですよね?おなじみコンピューターの女声アナウンスのほか、築地の魚河岸風、桂三枝師匠風などのバリエーションも検討したいところです。
> マンマンデー@大阪さん
まさに「うなぎ屋」的発想ですね。しかし、「いい匂いだなぁ〜」と思っても、いまだその「匂い」につられて暖簾をくぐった経験のないぼくとしては、よりいっそう「立ち止まる(+恍惚とする)ひと」が増えるのではと懸念してしまいますが・・・
> リネンさん
「直球」(ややスライダー気味)ですね。知らないうちに「純」という文字の前に「不」とイタズラ書きされていたらどうしようと思うと、まったく夜も眠れません!?
> hirokkoさん
なぜよりによって(失礼)フィンランドで「うなぎ」を食べてしまったのか、その経緯が気になって仕方ありません。あと、その産地はいったいどこだったのか?とか。ぜひそのあたり次回お聞かせ下さい。合い言葉は、オーダーの際に大きな声で「うな丼ひとつ!」で。
> repさん
実は「立ち止まるひと」には、repさんのように躊躇されているひとと、本当に「何屋」かわからなくて頭上に「?」が見えるひとと、二通りいらっしゃいます。ちなみに当店は一見「敷居が高そう」ですが、一度入ってしまうと「驚くほど敷居の低い」店ですヨ。
> サマンサさん
「どこでも自動ドア」作戦ですね。もちろん、開いたと同時に「いらっしゃいませ」という音声も必要ですよね?おなじみコンピューターの女声アナウンスのほか、築地の魚河岸風、桂三枝師匠風などのバリエーションも検討したいところです。
2007/02/20(火) 09:06 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
おもしろネタですねー。
私もよく、気になる店があっても様子がわからないと一端立ち止まってしまいます。
でも中を覗くのもちょっと気が咎める・・・。
一端止まってしまうと店に入りづらくなります。
躊躇してから入ると挙動不審になりそうで・・・。
私の場合、立ち止まって次に上を見上げることはないと思います。
ちょっと不思議・・・。
看板のようなものを探すのは古くないですか?カフェ系ならたいてい目線にメニューのようなものがあるとか・・・。
私ならそれを探しますが、なければ躊躇します。
私は入りづらそうなカフェとかで躊躇したら、やっぱおしゃれでステキなお姉さんが「よろしかったらどうぞ」とドアを開けてくれたら入ります・・・。おやじみたい。なかなかないけど。
かっこいいお兄さんだったらどうだろう・・・。
岩間さんも、立ち止まる人を見たら、扉を開けてちあき先輩みたいにクールに微笑んで「よろしかったらどうぞ」と言ってみて下さい。
私もよく、気になる店があっても様子がわからないと一端立ち止まってしまいます。
でも中を覗くのもちょっと気が咎める・・・。
一端止まってしまうと店に入りづらくなります。
躊躇してから入ると挙動不審になりそうで・・・。
私の場合、立ち止まって次に上を見上げることはないと思います。
ちょっと不思議・・・。
看板のようなものを探すのは古くないですか?カフェ系ならたいてい目線にメニューのようなものがあるとか・・・。
私ならそれを探しますが、なければ躊躇します。
私は入りづらそうなカフェとかで躊躇したら、やっぱおしゃれでステキなお姉さんが「よろしかったらどうぞ」とドアを開けてくれたら入ります・・・。おやじみたい。なかなかないけど。
かっこいいお兄さんだったらどうだろう・・・。
岩間さんも、立ち止まる人を見たら、扉を開けてちあき先輩みたいにクールに微笑んで「よろしかったらどうぞ」と言ってみて下さい。
2007/02/20(火) 13:23 | URL | MIZUKI #-[ 編集]
> MIZUKIさん
確かに「見上げるひと」はご高齢の方に多いですね。
そういえば、オープン当時は意味もなくホウキ片手に外に出ては立ち止まったお客さんを中に「かきこんで」ましたっけ・・・きれいなお姉さんorかっこいいお兄さんだったらこんな苦労せずに済んだのに!!!
確かに「見上げるひと」はご高齢の方に多いですね。
そういえば、オープン当時は意味もなくホウキ片手に外に出ては立ち止まったお客さんを中に「かきこんで」ましたっけ・・・きれいなお姉さんorかっこいいお兄さんだったらこんな苦労せずに済んだのに!!!
2007/02/21(水) 19:53 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
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