北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。

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昨夜は、先日ご案内したとおり『フィンランド 森の精霊と旅をする』日本語版の刊行を記念してトークイベントをおこないました。ご来場くださったみなさま、あらためましてありがとうございました!

前半ではフィンランドの森を感じていただけるような映像をご覧いただき、後半ではこの本の訳者であり、またすっかりこの本の世界に引き込まれて自費出版までしてしまった映画監督・柴田昌平さん、そして監修をつとめた上山美保子さんのおふたりに、この本との出会いや柴田さんが制作されたNHKの番組「世界里山紀行~フィンランド」撮影時の印象的なエピソードの数々など披露していただきました。

ぼくはバックヤードでおふたりのトークに耳傾けていたのですが、フィンランド人と森についてとても深いお話を聞くことができたととても満足しています。

かんたんに説明するのは難しいのですが、たとえばぼくが「森」という言葉を発するとき、それはとても抽象的なイメージで語っていると思うのです。けれども、柴田さんがフィンランドで出会ったひとびと、農夫であったり熊撃ちであったり木こりであったり、はたぶん全然ちがうのですね。彼らにとって「森」とはとても具体的なあの森のことであって、それはやはり具体的なこの松そのトウヒの木あのクマやフクロウからできている特定の「場」のことなのです。だから当然、彼らが発する「森」という言葉にはそうした木々や動物と彼らとのあいだに培われた「関係」、彼らと共に過ごした時間の蓄積が含まれているので、彼らに対し「森」について尋ねることはとてもプライヴェートな質問であり、場合によっては彼らの世界に土足で踏み込むような行為をも意味するのです。

柴田さんは、おそらく現地のひとびととのやりとりの中でそうしたことを少しずつ理解することになったのではないでしょうか? 腰をすえて彼らの世界に、森に身を置き、耳を澄まし、その世界を構成するひとつひとつと「あいさつ」を交わすことで、その世界を「理解」していったのだと感じました。この本『フィンランド 森の精霊と旅をする』や柴田さんの『世界里山紀行』は、その意味で森とフィンランド人についてとても深い部分で理解したうえで紹介されたとても貴重な記録です。

とはいえ、フィンランド人のすべてがすべてこういう感覚をもっているというわけではないでしょう。逆に、日本人だって、いまだにこういう感覚を大切にしながら生きているひとびともけっして多くないとはいえ、いるにちがいありません。フィンランドだから、と別世界の話にしてしまうのではなく

こんなふうに、じぶんの近くにあって、じぶんを生かしてくれているひとつひとつの「もの」や「こと」に日々敬意を払いながら生きるひとでありたい

そんな思いをふつふつと感じさせてくれた夜でした。

なお、この『フィンランド 森の精霊と旅をする』ですが、自費出版のため書店ではまだまだ扱いが少なく入手するのがたやすくない状況です。そこでmoiでも、いくらかお預かりして販売させていただくことになりましたのでご興味のある方、ぜひお手に取っていただければと思います。なお、地方の方はプロダクション・エイシアのウェブサイトをご覧下さい。
コメント
この記事へのコメント
楽しいひとときでした
こんばんは。
昨夜のイベントにお邪魔させていただきました。
以前「世界里山紀行~フィンランド」の番組を観て感動し
その後DVDを買い求め、何度となく拝見していた身としては
今回のイベントは、本当に感動の極み!心躍るひとときでございました。
柴田さんは想像以上に物腰の柔らかい素敵な方で
興奮して訳のわからない感想を述べるわたくしの話にもキチンと耳をかたむけ
「“お気に入りの木を語る会”をやりましょう」と仰っていただき
持参したDVDにも快くサインして下さいました。
楽しくて嬉しくて、神奈川までの長い帰路もあっという間に感じました。
ISO ROBAに続き、またしても素敵な時間をご提供下さり、有難うございました。



2009/05/28(木) 20:07 | URL | ゆきこ #-[ 編集]
ありがとうございました!
> ゆきこさん

先日はイベントにご参加いただきありがとうございました!

DVDをお持ちとは、さぞかし柴田さんも喜ばれたのではないでしょうか?

そういう出会いの場ともなったことを、企画者としてもうれしく思います。
2009/05/29(金) 13:23 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
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