北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。

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ここはひとつ、音楽の力に頼るほかなさそうだ。

よりによってこの時期に、自宅のリビングのエアコンが壊れるなんて。なんとか交換してもらう手筈はついたものの、こちらもこちらで昼間家にいる時間が少ないため、果たしていつになったら無事新しいエアコンが設置されるのやら見当もつかない。

とりあえずは、いますぐ体感温度を2度ばかり下げてくれる、そういう音楽が必要だ。

雪やこんこに雪の降る街を、歌われている情景はたしかに涼しいが、口ずさんでみたところでいっこうに涼しくはならない。ただバカにみえるだけだ。おなじ理由から、「津軽海峡・冬景色」もおすすめしない。かえって暑苦しい。どんなに寒々しい情景を歌っても暑苦しい、これはある意味、演歌のスゴさであると「発見」した。

そしてたどりついたのは、グレン・グールドの『... And Serenity 瞑想するグレン・グールド 』。J・S・バッハからブラームス、シベリウスにいたる音楽から、「静謐さ」というキーワードのもとセレクトされたさまざまな楽曲がならんでいる。

じつをいえば、ふだんこういったたぐいの企画盤にはほとんど食指をそそられないのだが、このCDはべつ。そこには、「グールド」というブランドで一儲けをたくらむ浅知恵とは明らかに異なる「深い共感とリスペクト」のようなものが感じられるからだ。じっさい、ライナーノーツにはこんなグールド自身によることばが引用されている。

芸術の目的は、アドレナリンの瞬間的な放出ではなく、驚きと穏やかな心の状態を、生涯かけて築いてゆくことにある。

一時的な熱狂よりも、静かに持続する内面的な感興こそを追求した音楽家が、ひとつひとつの音符と誠実に対話するその模様を収めたドキュメント、それがこの『... And Serenity 瞑想するグレン・グールド』というアルバムに結実している。

夏でもコートと手袋を手放さなかったという逸話の残るピアニストは、「心頭滅却すれば火も亦た涼し」という禅師の言葉のような境地を、じっさい生きていたのだろうか。グールドの弾く硬くひんやりしたピアノの音色が、心とからだの火照りをゆっくり鎮めてくれる、すくなくとも、そんな気がする。

これでエアコンのない夏を快適に過ごせるなら言うことないのだけれど。

アンド・セレニティ~瞑想するグレン・グールドアンド・セレニティ~瞑想するグレン・グールド
(2009/07/22)
グールド(グレン)

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2009/08/06(木) 09:16 | | #[ 編集]
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