北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。

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自慢じゃないが、宮崎アニメをちゃんと観たことがない。「日本人でそんなひといるんですか?」とスタッフ一同あきれ顔だが、マンガにもアニメにもたいして興味のなかった子供がそのまま大きくなったらそうなった、それだけの話である。

しかし、その日は突然やってきた。ある日、スタッフのひとりが宮崎アニメのDVDを貸してくれるという。とりたてて観たいとも思わないかわりに、なにがなんでも観たくないというワケでもない。なので、さっそく貸してもらい観てみることにしたのだった。

記念すべき人生初のスタジオ・ジブリは、

『天空の城ラピュタ』

とはいえ、ピュアな心など遠いむかしに見失ってしまった、しかもどこで見失ったかすらもはや思い出せない、そんな汚れきったオトナが「いまさら」宮崎アニメの世界に踏み込もうというのだ。真っ向勝負では楽しめないとかんがえたほうがいいだろう。大人には大人の、大人なりの宮崎アニメへのいわば「ツボ」があるんじゃないか? だから自分なりに、自分(=オヤジ)の見方で「宮崎アニメ」を観てみようと思うのだ。つまり、アラフォー世代に贈る

40歳からの宮崎アニメ

そんなテーマを胸に秘めつつ『ラピュタ』を観たいとかんがえたのである。

ーーー

さて、物語は空中に浮かぶ伝説の国にかつて暮らしていた「ラピュタ人」の末裔で、王家の血を引く少女シータと、彼女が先祖から受け継いだ魔法の宝石「飛行石」を狙う「軍隊」と「空賊」、それに彼女を守ろうとする少年パズーによる冒険が軸となっている(まあ、わざわざ書く必要なんてないのだろうけれど)。ちなみに、この『天空の城ラピュタ』が制作されたのは1986年。1941年生まれという宮崎駿にとって45歳のときである。まさしく「四十男」。当然、そこに多少は人生の機微も知った四十男なりのパースペクティヴをみてとることができるにちがいない。

たとえば、ムスカ大佐率いる「軍隊」と、ドーラ率いる「空賊」との描き方のちがいである。

「飛行石」をもつ少女シータを追い回すという意味では、そのどちらもおなじように「悪党」である。だが、物語が進むにつれ人情味を増してゆくドーラに対して、強大な「軍隊」を率いるムスカは目的のためには手段を選ばない冷酷な人物として描かれる。

渡る世間は鬼ばかり。じぶんの国の政府やましてや軍隊が、いつもじぶんを守ってくれると思ったら大間違いだ。

いかにも苦渋に満ちた、四十男らしい箴言がここにはある。あらゆる「力」への懐疑心、反骨精神、孤独を恐れない勇気こそがこの作品の「軸」なんじゃないだろうか? 

さらに、印象的なシーンをもうひとつ。追っ手から逃れたシータとパズーが廃坑の中で「目玉焼きトースト」を食べるシーンがそれである。

ショートケーキの上のイチゴを最初に食べるか? それとも最後までとっておくか?

これはありふれた、だが永遠に答えの出ない問いかけなワケだが、みなしごで炭坑ではたらく少年パズーが「ジュルっ」」という音を立てトーストの上にのっかった目玉焼きを最初に一気食いしてしまうのはわかる気がする。

いっぽう、その様子をみたシータはというと、「おいしそう」と言っておなじように「ジュルっ」と真似をする。もともとはラピュタ王家の血を引き継ぐシータの目には、パズーの、けっして上品とはいえない動作すらも新鮮に映ってしまうのだ。「目玉焼きトースト」でいずれ明らかになる少女の「血統」をほのめかす。それは、オードリー・ヘプバーンが街頭でアイスクリームをほおばる、あの『ローマの休日』のワンシーンを連想させるものだ。いや、ひょっとしてこれは宮崎監督による『ローマの休日』へのオマージュ? などとアラフォーの想像力はとどまるところを知らない・・・

得意じゃない宮崎アニメの話題がでたとき、こんな具合にいろいろ口からでまかせを並べ立て相手を煙に巻いておいて、すかさずじぶんの得意なネタに話を転じる。

これが、「大人の処世術」ってもんじゃないだろうか。・・・着地点、ジブリにまったく関係ナシ(苦笑)。

天空の城ラピュタ [DVD]天空の城ラピュタ [DVD]
(2002/10/04)
田中真弓横沢啓子

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コメント
この記事へのコメント
えっ!
今更ですか?
あれはいいですよ!
今よりいいですよ!
きっと、勉強が忙しかった頃の作品だったでしょうね!
こっちは、余裕だったけれども。
2009/10/20(火) 21:24 | URL | Jussi #rQ/aQp7M[ 編集]
学生でしたね
> Jussiさん

まだ学生でしたね。勉強に忙しかったわけではないですが・・・

次回は『千と千尋』です(笑)。
2009/10/22(木) 00:03 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
もっと掘り下げてみよう!
ラピュタも良いんですけど、
よくよく思い出してみると、
「風の谷のナウシカ」これに尽きるかもしれませぬ。
初々しいと言うか、メジャーデビューした初作品というか、これを見ずして後作を見ては、まさにキセル行為!
是非、是非書評を来しておりまする(また、文体が変ですねぇ)
2009/11/02(月) 21:17 | URL | Jussi #rQ/aQp7M[ 編集]
こんにちは
> Jussiさん

どうやら「ナウシカ」こそマイベスト1というひと、多いようですね。

いつになるかわかりませんが(なにせ自発的に観ているという感じでもないので)、偶然がナウシカを運んでくるのを待ちたいと思います(笑)。
2009/11/04(水) 15:17 | URL | moi店主 #mLjQvPPA[ 編集]
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