北欧、フィンランドをこよなく愛するカフェ店主がつづる日々のあれやこれや。

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雨の中いそいそと代々木上原まで出かけていった理由(ワケ)は、5/5までピロイネンギャラリーで開催されているヘイニ・リータフフタ HEINI RIITAHUHTA の展示を観るためである。作家も迎えてのレセプションに仕事で参加できなかったのはかえすがえすも残念ではあったけれど、じっくりと展示を楽しむなら通常の開催期間に訪れたほうがずっといい。

ヘイニ・リータフフタはフィンランドの製陶会社「アラビア」のアートデパートメント(芸術部門)に所属するデザイナーで、イーッタラからは「Runo(ルノ)」というテーブルウェアが商品化されている。でも、今回の展示の目玉はなんといっても彼女のつくるアートピース。こうした作品は、フィンランドでもアラビア社の博物館にでも行かないかぎりなかなか目にすることはできないからである。

ひとめみればわかるのだけれど、ヘイニのアートピースの多くは日本や中国といった東洋の文化から影響を受けている。今回の個展を開催するにあたって尽力された田中さんのブログによると、シンプルな白いボウルの内側に満開の桜を描いた「SALAISUUS(秘密)」のイメージについて、ヘイニは「日本の桜/刺青/神秘」と答えている。大皿に点描で緻密に描かれた草花、その技法のヒントはなるほど、「刺青」だったのか!

もうひとつ感じたのは、それらの作品全体を支配する「静謐さ」。まるで波ひとつない静かな湖の水面をのぞきこんでいるかのような錯覚にとらわれること、だ。一見すると大胆な絵柄が目立つヘイニの作品だが、じつは何層にも釉薬をかけて色や絵柄が重ねてあるのだ。そのため水面から湖底を透かし見ているように、平面であるにもかかわらず「深さ」が感じられる。その、計算されたグラデーションこそが独特の「静謐さ」を生んでいるのはまちがいない。

今回のピロイネンギャラリーでの展示は5日(祝水)までとなり、その後三重県の四日市市、富山市、香川県の丸亀市などへも巡回することが決まっている。東京でもふたたび6月にビームス新宿店のギャラリースペースで展示されることになっているのだが、やはり機会があれば是が非でもここ「ピロイネンギャラリー」での展示をみていただきたいと思う。というのも、会場の構成がすばらしいからである。

運よく会場構成を担当した石井さんとお話しすることができたのだが、まずはヘイニさんのアートピースを手にとり、どのように見せたいか、見せるべきかを検討し、そのために最適な什器をオリジナルで製作するところから始めたのだそうだ。あえて「キメキメ」にせず「手仕事」的な余白を感じさせる仕上がりになっているのも、彼女の作品とぼくらの距離を一歩縮める重要な役割を果たしているように思う。

会期中はGWも開場しているとのことなので、ぜひお散歩がてら代々木上原まで足を伸ばしてもらえれば……。

●ヘイニ・リータフフタ展→●こちらをごらんください

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会場へと下りる階段より。レンガ色と白のちいさな器で描いた花のインスタレーション。目を細めて見ると、わかりやすい。

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2010/05/15(土) 12:21 | | #[ 編集]
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